鳥の一日


本当に鳥好きな人は以下は読まないほうが吉

ゴミ捨て場でビニール袋からピーピーと声がする
半透明ビニールの中にはワラ、草、ゴミ
何じゃ?

嫌な予感がしながらも袋を覗く
鳥の巣だ
というか、多いよ、いくつ入ってんだよ

うぅ、できれば気づかなかったことにして通り過ぎたい

とりあえず離れてみる
ふぅ、鳥も大変だな、残り数時間だか、数日だか
まぁ、精一杯生きてくれ

と、クールさを保ちつつ行き過ぎてみる
うー、ダメだね、こういうの
気になる
戻ってみる
明らかに生きてるよ、中で、しかも小鳥

「偽善」という言葉が頭をよぎりながらも
ひとまず袋ごとゴミ捨て場から救出
どうするかな、これ

全然動物好きじゃないし
博愛精神も全くない
正直「何で俺が」って感じ
あぁ、もう、もっと鳥好きなやつに見つけてもらえばよかったのに

状況を推理する
どっかで大掃除だか駆除だかで鳥の巣を落として
そんでゴミ袋に詰めて捨てた、と
まぁそんな感じだろう

っつーか、抜け殻の素を落とすのは、まぁ判るけど
ヒナがピーピー鳴いてる素を落として袋詰めにするってスゲーな
善悪の基準とか以前に、そいつの度胸がすごいよ(笑)
すごいプロフェッショナルぶりだな、おい

とりあえず、明けてはみるものの
中には黒っぽい鳥のヒナが6匹
内2匹はアリがたかってお亡くなりになっている
うーん
生きてるやつらにたかってるアリを取り除いてみる
まだ目も開いてない
口は開けている、うるさいよ、ピーピー
腹減ってるんだろうなぁ

鳥の餌を買ってくるついでに念のため店の人に
家で飼えるものかどうかを聞いてみる
全く飼いたくはないけど(笑)
答えは「まず無理」だそうな
「慣れてる人が一日四回スポイトで、、、、」
みたいな説明を聞いて判断する
無理無理、絶対俺には無理

うーん、親はどうしてんだ?
まだ近所にいるのかね
拾いに来てくれねぇかな
ためしに少し離れたとこにある広場で袋を広げて放置する

ここで放置したまま買えればよかったんだけど
遠くから親が来るかどうか待つ
1時間、2時間、、、
ダメか、暗くなってきやがった
やつらは鳥目だっていうからなぁ

あー、もう
もう一回連中を袋に詰め込んでゴミ捨て場近くの裏山に登る
道がねぇよ、クモの巣とか頭からかぶるし
木の枝で手足に切り傷できるし、ろくなことがない

少し開けたところに出る
ゴミ捨て場も一応目視できる場所
袋に同梱(笑)されていたワラで適当な巣を作る
人間の匂いがついたらいかんのだろうなぁ
手袋なんてないから悪戦苦闘
なんとか木の枝の股の部分にセットして
4匹を乗っけて山を降りる

後ろからピーピー声がするけど
できるだけ大きな声で鳴いて親に見つけてもらうがいい
鳥目を考慮すると明日の朝一番に鳴いた方がいいかも知れないぞ
まぁ、俺ができるのは本当にここまで

拾った動物の処遇に困って、、なんて
小学生でも今時やらないんじゃないか?
毎日、世界中どこかで山のように生物が死んでいくのは百も承知
ただ、目の前で死なれるとちょっとね、というお話

1 comment to 鳥の一日

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