劇的な風力

風が強い。昨日からだ。
まぁ、風が強いくらいなんだ、と思い、
こうやってコラムを書いていた。

隣の家のゴミ箱などが飛ばされていく。
もうすぐ春が過ぎて、夏になる頃
首都圏の人間は見えない巨大な風力の前に
とりみだし、慌てふためくのだろう。

うちは平気だ。なぜ?別に家が頑丈なわけじゃない。
私が九州育ちだからだ。
九州にやってくる台風の数と大きさは、
関東人の想像を遥かに越えている。

オーバーに言っているわけじゃない。
それこそ屋根が飛び、道が割れ、電線も落ちる。
逃げ惑う人々の阿鼻叫喚が聞こえるかというと
それがまた、そうでもないのだ。
一言でいうと、慣れ、だ。

関東近県の人間が地震に強いように
九州では瓦が飛ぶ頃になって、ようやく
「あぁ、今、台風来てるんじゃないの?」
と気づくのだ。

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