命名の自由


「好きな色は?」
「若草色」
私の姉の質問に、その子供の姪が答える。
姪は2歳になった。語彙も少しずつ増えてくる頃だろう。

感心しながら聞いていると、姉が種あかしをしてくれた。
「近頃は好きな物に『色』」をつけて、ナントカ色っていうのよ」
ちなみに昨日訊ねたときには「もやし色」といったそうだ。

それにしても「若草色」は少し高度すぎないか?
「若草物語」などを読むには、まだ幼すぎる。

姉と二人で「若草」の出所を推理してみた。
昨日、姉と姪は若草にあふれる近所の公園に散歩にでかけたのだが、
その際にも姉は「若草」という言葉は使わなかったらしい。
第一、姉に「若草色」というボキャブラリーがあるかどうかも疑わしい。

「公園に来ていた他の子供が怪しい」という所で推理は行き詰まった。
子供から子供へ。
不思議な色の名前は、小さな共同体の中で「発明」されたのかもしれない。
何にでも名前をつけてしまえる自由をもって。

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