薬局で

今日、病院に行った帰りに、処方箋を持って薬局へ行ったのだが
、そこに面白いおじさんがいた。

「前にもらった赤い薬あるだろ」「え、赤い薬ですか?」「そう
そう、赤い奴」「えーと、ピンク色じゃないですか?」「ピンクじ
ゃねーなぁ、真紅だな」(本当にこう言った)

何が言いたいのだろうと思って、しばらく観察していた。「あの
赤い睡眠薬、よく効いたんだけどなぁ」「あぁ、シートが赤いので
すね。はい、以前出しました。」「これ良く効くから、そっちに変
えてもらえねぇかなぁ」

医者と処方箋と薬局の関係など、このおじさんには知ったことで
はないのだろう。けっこう粘る。もちろん薬局の女主人は「医者の
処方箋がないと」と繰り返すばかりだ。

しぶしぶ諦めて帰るおじさん。でも、こんなふうに「もっと良く
効く奴、くれよ」等と、自分の好きなように処方してもらえる薬局
を想像してみる。なんか、クールでいいかもしれない。全て自己責
任、自己人体実験の夜明けだ。

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