周波数

ここからは確認不可能な
遠く、遠くの街角で
無限の足踏みを繰り返している
愛すべき生真面目な隣人よ

愛想笑いを作る暇もなく
汗をかきながら
持てる力の全てを振り絞って
足踏みを繰り返している
軽やかな見えない隣人よ

時間を計っているのか
距離を測っているのか
足跡を残しておきたいのか
砂埃を巻き上げたいのか

隣人よ
僕の声が
もしも、そこまで届くなら
同じ時間を生き
同じ数をかぞえてほしい

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