単位の外側で

古い木造の
学校の記憶の隙間に
夏の陽炎にも似た
揺らいだ景色を探す

僕達は
そこで単位を学んで
世界中の物を
数えはじめる

鉄棒や机やチョーク
水も土も、空気でさえ
数え切れないものを
数えることによって
少しづつ、地図が広がっていく

一歩づつ
慎重に歩いていく
もし、枠の外に
踏み出してしまったとしても
心配ない
そこは、誰かの地図の上
見えない目盛りが
書き込まれている

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