カウンタからGoogleAnalyticsへ

大昔からサイトやホームページを作っては潰し作っては潰し(笑)だったんだけど、わざわざ作るぐらいだからいろんな人に見て欲しいわけで、何人ぐらい見ているのかも気になるわけで。

もちろん誰がどんな風に見ているのかも気になるんだけど、あんまり判りすぎるとインターネットの匿名性みたいなものが消えて面白くないような気もする。でも、まぁ気になる。

個人がホームページを作るようになった90年代半ばは、もう気にはなってるけど全て想像力で補うしかない時代。全然わかんないけど、誰か見てはくれているだろう。「HP見ました」というメールをもらって、やっと「あぁ、俺のHPって外からちゃんと見えてるんだな」と判明する牧歌的な時代。

少したってCGIが使えるようになるとアクセスカウンタというのが流行った。今でも少し古いデザイン(失礼)の所にはある。「現在までにこのページを訪れた人は○○○○人です」とか「あなたは○○人目のお客様です」とかいうアレだ。

このアイデアは面白かったし、すぐに自分で書かなくてもレンタルサービスなんかでも簡単に設置できるようになった。まぁ大体においてトップページぐらいしか対象にしていないし、一人で何度も見る人もいれば一見さんもいるんだから「○○人目のお客様」という表現もどうか、とは思う。

でも全く判らないよりはチラッとでも情報があった方がありがたい。想像も膨らむ。だいたい全部丸見えよりもチラ見えくらいのほうが想像(妄想)力全開で興奮するものだ。「スゲー一万人超えたぜ」とかで自己満足する無駄に熱い時代だった。この頃はまだ他のHPオーナーと「そちらの訪問者凄いですね」なんて会話があった気がする。人少なかったしね。

キリ番という言葉がある。今ATOKで変換したら一発で出てきた。これはカウンタ文化の初期からあった。キリ番ゲット。未だにその有り難みがよくわからない。要するに千人目とか一万人目とか777のぞろ目とか踏んだ人は、なぜだかラッキーとされる。おめでとうとか言われる。「踏めてラッキーでした」とか「踏んでくれた貴方に○○をプレゼント」とか。

商用サイトならわかる。デパートやレストランの「○○人目のお客様に無料サービス」とかと同じだ。客寄せ&イベント性なんだろうが、個人サイトでやる意味が少しわかりにくい。そりゃいっぱい人が来る方が良いんだけど、キリ番ねらってカウンタまわされてもなぁ。すっかり廃れた文化だと思っていたけど、未だにmixiなんかで盛り上がる場面に遭遇する。結構なにか奥深い要因があるのかもしれない。

そんなキリ番ゲット、一人カウンタ回し自演などの熱い時代にも終わりが来る。Cookieの登場だ。普及し始めたの、いつ頃だったかなぁ。世紀末ぐらいだった覚えがあるんだけど。同時にhtmlの規格の変化やcssなんかも出てきてwebがグッと華やかになった。(この辺は個人的な感覚なので、もしかすると時代がずれているかもしれない)

技術的には大変ありがたかった。同時期にperlやJavaのweb用のライブラリも急速に充実して、読み取れる情報も一気に増えた。でも思い返せば、やっぱりCookieの登場はネットにとって少々ヤボなお節介のような気もする。アクセスカウンタは高度になり、アクセス解析なんていう言葉が流行った。

昔のファイルを整理していて2000年を過ぎた頃に自分で作ったcgi+アクセス解析の部品が出てきた。アクセスする度にカウント集計だけでなく時間と接続元ホスト、IPアドレス、使用ブラウザ、見たページを集計するようにしていたようだ。それを一日ごとに自分宛にメールで送信するという、今の技術から見ると微笑ましいレベルのものだ。

自分の元にメールで届いた生データはどうしてたんだっけなぁ。perlとgnuplotとかでアレコレして自動でグラフとかにしてた覚えがあるんだけど、作ったものが見つからない。まぁ、所詮はそんなところ。無駄に熱い時代は終わって、一人自室で数字を見てニヤニヤする時代になる。いや、もうニヤニヤもしないのか。ビジネスライクな時代。

最近になってレンタルサーバーを借りて久しぶりにサイトを作って、ついでにブログなんてやってみた。あぁ、アクセス解析の部品作らなきゃなぁ、なんて思っていた。メンドクサイ。そして自分がメンドクサイと思うものは他のみんなもメンドクサイと思うわけで、今借りてるhetemlは勝手にアクセス解析していろんなグラフにして見せてくれる。便利だ。

どこのレンタルサーバーもそうなのかはわからない。ちょっと前に所用でロリポップ借りた時には数字集計みたいなのしかやってくれなかったような気がしたんだけど。なんにせよ便利。でもやっぱり自分で作ったものでないので不便ではないけど痒いところに手が届かない。複数ドメインの横断とか、フィルタリングとか。

そこでGoogle Analyticsとかどうなのよ?と思ってちょっと入れてみた。といっても、さっき入れたばっかりなのでトラッキングデータがまだ出てないが。まだ全貌が判らないけど、何か凄いなこれ。出来ることが山盛りだ。ドキュメントを読んでみると「何が出来ないのか」が思いつかない。

まぁ、検索ロボットを除けば一日に百人ちょっとしか見に来てくれないサイトで、こんなことやる意味があるのか?という気もするけど、ネットの創世記から「人にどう見られてるか」を知りたい要求はとどまることを知らない、というわけだ。次の進化はどこへ進むんだろう。

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