施政方針演説

呑気に風呂洗ってるうちに世間は動いていく。なんかこう、的確なコメントとか皮肉の一つも書いてみたいんだけど、ちょっと自分には無理。怒ったり悲しくなる前に脱力しちゃって次に言葉が出てこない。とりあえず、ほぼ改変なく載せててみよう。

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100129/plc1001291409014-n1.htm

2010年鳩山首相の施政方針演説

・いのちを、守りたい。いのちを守りたいと、願うのです。生まれくるいのち、そして、育ちゆくいのちを守りたい。
(中略)
地球のいのちを守りたい。この宇宙が生成して137億年、地球が誕生して46億年。その長い時間軸から見れば、人類が生まれ、そして文明生活をおくれるようになった、いわゆる「人間圏」ができたこの1万年は、ごく短い時間に過ぎません。しかし、この「短時間」の中で、私たちは、地球の時間を驚くべき速度で早送りして、資源を浪費し、地球環境を大きく破壊し、生態系にかつてない激変を加えています。約3千万とも言われる地球上の生物種のうち、現在年間
約4万の種が絶滅していると推測されています。現代の産業活動や生活スタイルは、豊かさを
もたらす一方で、確実に、人類が現在のような文明生活をおくることができる「残り時間」を短くしていることに、私たち自身が気づかなければなりません。
(中略)
インドを訪問した際、希望して、尊敬するマハトマ・ガンジー師の慰霊碑に献花させていただきました。慰霊碑には、ガンジー師が、八十数年前に記した「七つの社会的大罪」が刻まれています。「理念なき政治」「労働なき富」「良心なき快楽」「人格なき教育」「道徳なき商業」「人間性なき科学」、そして「犠牲なき宗教」です。まさに、今の日本と世界が抱える諸問題を、鋭く言い当てているのではないでしょうか。
(中略)
社会のあらゆる面で男女共同参画を推進し、チャレンジドの方々が、共同体の一員として生き生きと暮らせるよう、障害者自立支援法の廃止や障害者権利条約の批准などに向けた、改革の基本方針を策定します。
(中略)
ピンチをチャンスと捉えるということがよく言われます。では、私たちが今直面している危機の本質は何であり、それをどう変革していけばよいのでしょうか。
(中略)
私は、すべての主要国による公平かつ実効性ある国際的枠組みの構築や意欲的な目標の合意を前提として、2020年に、温室効果ガスを1990年比で25%削減するとの目標を掲げました。大胆すぎる目標だというご指摘もあります。しかし、この変革こそが、必ずや日本の経済の体質を変え、新しい需要を生み出すチャンスとなるのです。
(中略)
アジアの方々を中心に、もっと多くの外国人の皆さんに日本を訪問していただくことは、経済成長のみならず、幅広い文化交流や友好関係の土台を築くためにも重要です。日本の魅力を磨き上げ、訪日外国人を2020年までに2500万人、さらに3千万人まで増やすことを目標に、総合的な観光政策を推進します。
(中略)
私たちは、これまで財務省主計局の一室で官僚たちの手によって行われてきた予算編成過程の議論を、民間の第一線の専門家の参加を得て、事業仕分けという公開の場で行いました。上から目線の発想で、つい身内をかばいがちだった従来型の予算編成を、国民の主体的参加と監視のもとで抜本的に変更できたのも、ひとえに政権交代のたまものです。「戦後行政の大掃除」は、しかし、まだ始まったばかりです。
(中略)
私は、東アジア共同体構想を提唱いたしました。アジアにおいて、数千年にわたる文化交流の歴史を発展させ、いのちを守るための協力を深化させる、「いのちと文化」の共同体を築き上げたい。そのような思いで提案したものです。
(中略)
アジア太平洋地域における信頼関係の輪を広げるため、日中間の戦略的互恵関係をより充実
させてまいります。日韓関係の、世紀をまたいだ大きな節目の今年、過去の負の歴史に目を背けることなく、これからの百年を見据え、真に未来志向の友好関係を強化してまいります。
(中略)
人のいのちを守る政治、この理念を実行に移すときです。子どもたちに幸福な社会を、未来にかけがえのない地球を引き継いでいかねばなりません。国民の皆さま、議員の皆さん、輝く日本を取り戻すため、ともに努力してまいりましょう。この平成22年を、日本の再出発の年にしていこうではありませんか。
(以上、抜粋)

とりあえずここまで。ガンジーはあまり好きじゃないけど、とりあえずガンジーに謝れ。参考までに去年同じ頃の麻生首相の施政方針演説も載っけておこう。

2009年麻生首相の施政方針演説(まとめ)

・派遣切りに対する雇用促進住宅の提供(昨年に実施開始済み)
・雇用保険の適用基準の引き下げ、雇用保険料の引き下げ(年約2万円)、日雇い派遣の原則禁止
・派遣労働者、内定撤回学生、年長フリーターの正規雇用に対する事業主への助成
・雇用創出のための地方への4000億円の基金の創設
・定額給付金→基本1万2000円、子供、年長者へは2万円
・1兆円規模の減税→住宅ローンでは控除可能額を最大600万円にするなど
・自己資金での省エネ改修、バリアフリー改修に対する減税
・中小企業への緊急保証と特別の貸付(計22万件、4兆5000億円の実施済)、二次補正予算によって保証、貸付枠を30兆円に拡大
・中小企業への法人税軽減率を2年間、18パーセントに引き下げ、従業員を維持しつつ後継者へ事業引継ぎをした場合、相続税、贈与税を猶予

・公益法人への支出を18年度比で4割減、公務員について、社保庁の廃止も含め1万5000人の純減
・道路特定財源はすべて一般財源化
・国の出先機関の二重行政の排除→地方への権限委譲など抜本的な統廃合
・内閣人事局の設置、公務員制度改革の工程表の策定→前倒しで実施
・天下り等、公務員特権については厳しく対応

・新たな成長戦略「低炭素革命」「健康長寿」「底力発揮」←今後2,3年の集中対策
・新たな農地改革「平成の農地改革」~所有から利用への転換、企業の参入など
・自給率の強化→麦、大豆の生産拡大、水田フル活用
・地方のインフラ整備のための「地域活力基盤創造交付金」の創設→分権型社会を目標

・年金問題→継続的に記録回復作業を進める
・医師養成数の増員、勤務医の待遇改善、救急患者の確実な受け入れ、介護報酬の引き上げ
・少子化対策→妊婦検診14回を全て無料に、出産一時金を42万円に引き上げ、保育所の増設
・新学習指導要領を4月から一部先行実施、授業時間を1割増加、携帯の持込の禁止、有害情報、ネットいじめへの対応

・アメリカとの連携強化、在日米軍再編の継続
・ロシアとの領土問題の最終解決に向けた交渉と、関係の進展
・北朝鮮との国交正常化、拉致被害問題に対する具体的な行動を強く求める

比べることがそもそも間違いだとは思うけど、ねぇ。

施政方針演説” に対して2件のコメントがあります。

  1. npa より:

    こんにちは。
    僕もガンジーは好きではありません。アンベードカルをご存知ですか?
    アンベードカルの思想のほうが正しいと思います。アンベードカルはカースト制度、不可植民制度を廃止させた方です。あまり知られていませんが、とても偉大な方だと思います。アンベードカルとガンジーは対立していました。ガンジーはただの偽善者では無いでしょうか?鳩も一緒ですね。

  2. zali より:

    こんちは
    このブログ初コメントです(笑)
    「すでに承認されたコメントの投稿者のコメントを許可し、それ以外のコメントを承認待ちにする」の設定にしてるので、すぐに表示されなくてゴメンよ

    アンベードカルに関してほとんど知ってるわけじゃないんだけど、僕の中では彼は宗教的行動者、ガンジーは政治的行動者みたいなイメージなんだよね。
    ガンジーの政治的なスタンスとしての「カースト容認だけど社会差別反対」っていう現代基準から見ると珍妙なスタンスが「あの時代、あの状況のインド」では仕方なかったのか、それでも否定するべきだったのか僕にはちょっと判断がつかない。
    ガンジー個人としては、うーん、まぁ功罪入り乱れる人だよね、ガンジー(笑)ただ結果もきちんと出してる部分もあるので全否定はしたくないかな、と。ただまぁ、どう考えてもアンベードカルのいってることが正論なんだけどね。

    ガンジーはその人個人は本当の善人かもしれないけど、こうして鳩みたいな偽善的な人がすぐガンジーの言葉を引用してあやかっちゃうから、どうしても「偽善の親玉」みたいなイメージがつきまとっちゃって僕の中では株が上がらないんだよなぁ。

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