本の背表紙を数える人

宇宙を
本棚に詰め込もうと
のこぎりを握りしめて
二次元から三次元へ

分類不可能な
パルプの塊に
書かれた名前を
記憶して
再生する

まとまった考えを
テープに巻きつけて
正面のドアから
外へ出ていく時
季節不明のドロリとした風が
背中へと侵入してくる

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