重工業の港湾

管理されつつも
独自の発展と
増殖に次ぐ増殖を繰りかえす
工場の群よ

水を灰色に染め
天高く塔を積み上げる
製品は循環し
筋肉、神経、細胞と
不機嫌なパーツたちが
空気を重たく
冷たく
拡張していく

始まった時から
結果のわかっているゲームで
サイコロを叩き割り
壁に投げつける

重たい空気を吸いながら
この街で暮らしている

この街の空気を愛して
この街から伸びている
全ての海路を想像して

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