健康食品のあみだくじ

健康食品ブームになって久しいが、これまでにいくつの健康食品
が生まれ、そして消えて行ったのだろう。そもそも健康についての
定義が曖昧すぎて、僕にはその全容がさっぱり理解できないでいる
のだ。

健康とは何だ？病気にならないことか？長生きすることか？スポ
ーツマンになることか？ダイエットすることか？これほど定義が曖
昧な言葉も珍しい。辞書を引いてみる。「体の状態。体の良い状態
に重点をおいて、異状があるかないかという面からいう。」要する
に不健康でないやつは健康、というわけだ。たぶん不健康で辞書を
引いたら「健康でないやつ」とか書かれていそうで怖い。

最近の健康関連のテレビを見ていて気づくことは、「目的別」の
健康食品がある、ということだ。というより目的が違えば健康食品
は不健康食品になる、ということだ。

この前みたテレビでは、「尿道結石にならないため」の特集だっ
たが、ここで「いけない」とされた食品は「ほうれん草」「お茶」
等々、「え？健康食品じゃないの？」と思うようなものばかりだっ
た。

昔は「卵を食べるとコレステロールがたまるので良くない」とか
「健康のためにはジョギングした方がいい」と言われていた。最近
の風潮は知ってのとおりどちらも「間違いだった」と言われている
ようだ。

もう、長い間煙草を吸いつづけている。嫌な顔をされることはあ
っても、いい顔をされることは全くない。しかし、別に「煙草に害
がある」という明確なデータが存在するわけではない。現在では「
煙草を一定量以上吸いつづけると、健康に悪影響があるかもしれな
い」ぐらいのデータしかない。

つまり、根拠はないけど、とりあえず「あなたの健康を損なうお
それがありますので吸いすぎに注意しましょう」と煙草のパッケー
ジには書かれているわけだ。そんなもの、あたりまえだ。水だって
飲みすぎれば死ぬ。

そして遂に「煙草は乳がんの予防として極めて有効だ」という実
験データが出てしまった。これからどうなるのか？煙草の悪いイメ
ージは消えていくのだろうか。先が楽しみだ。